着物は外に出るための外着ですので必ずバッグを持つことになります。
和装バッグは、礼装ならある程度決まりはありますが、普段用なら自由にコーディネイトができます。
また、最近ではカジュアル着物を楽しむときに使っているのは洋服でも持てるバッグで、アレンジ次第で個性も演出することができます。
着物に合わせるバッグもいろんな種類や選び方があります。今回は、着物を身につける上で欠かせないアイテムの一つ、和装バッグについてご紹介します。
和装バッグの種類について
きものはポケットのようなものがなく、胸もとや帯の間に懐紙くらいは挟むことができるのですが、それ以上かさばるものは入れられません。そこで小物入れにバッグが必要となってきます。
和装に使うバッグの種類は大きく分けて、口金(くちがね)などの金具のついたハンドバッグと、巾着(きんちゃく)や信玄袋(しんげんぶくろ)などの袋物があります。
正装以外はバッグ・袋物ともに比較的自由に選ぶことができます。また、洋装と同じハンドバッグをもっていいですし、旅行や行く場所によって、大型のハンドバッグも重宝します。
フォーマル用バッグ
決まりごとのある礼装やお茶席、格式のあるパーティなどには、きものと帯が合っていても、バッグや草履の格が合っていないとしっくりきません。
礼装には装いの格に合った上質なバッグを合わせます。小さいほど正装用向きです。
草履と同じ生地をつかったセットのハンドバッグもあり、名物裂(めいぶつぎれ)や金欄(きんらん)、唐織(からおり)、綴織(つづれおり)、佐賀錦(さがにしき)などの裂地のものが正装用です。また布製やエナメル製も、フォーマルなどに幅広く使えます。
パーティなどの席でも、バッグの格が合えば和装用でも洋装用でも使えますが、爬虫類や革製品は殺生を連想させ着物の雰囲気に合わないので避けます。
礼装につかうバッグには、持ち手がついているものと持ち手がないものがあります。
クラッチバッグ
クラッチバッグは持ち手のない小ぶりのバッグで、荷物が少ない場合は重宝します。セカンドバッグとしてトートバッグの中にいれておき、場面に合わせてて活用します。バッグの中に手持ち用のチェーンがあるものもあり、使い勝手がよいのでおすすめです。
ビーズバッグ
ビーズバッグは結婚式やパーティなどのフォーマルにあわせることができるビーズで装飾されたバッグです。小ぶりのバッグほどフォーマル度は高くなります。
利休バッグ
ポピュラーなのは、持ち手がある布製の利休バッグ(ききゅうばっぐ)です。利休バッグとは小ぶりだけどマチが広い長方形のバッグで持ち運びしやすく、色や柄は普段使いのものから礼装用まで多種あります。
布製バッグ
礼装用のバッグは小振りのサイズが多く、荷物が入りきらない場合がほとんどです。その場合は和装用の少し大きめのサブバッグも重宝します。会場内ではクロークに預けておきます。
振袖用バッグ
振袖には専用のバッグもあり、丸みの形のエナメルバッグなど草履とセットの艶のある華やかなものが多いです。
カジュアル用バッグ
カジュアルな装いに合わせるバッグは、きものに合っていれば素材や色柄は自由です。ただしショルダーバッグは和装には組み合わせが難しいので、取っ手を手に持つタイプを選ぶようにします。
洋装バッグも大きさやデザインなど多種多様にあり、和装と兼用しておしゃれを楽しむことができます。
利休バッグ
金銀糸を使っていない利休バッグはおしやれ用として街着に合わせることができます。
がま口バッグ
がま口タイプはかわいらしい柄が多く、カジュアルな装いに気楽に持つことができます。
夏用のバッグ
夏きものや浴衣の場合も、バッグは小ぶりのものが基本です。夏は気分的に白っぽいものや、きものの雰囲気に合わせて軽やかなものを選びます。
カゴバッグ
夏用の代表格はカゴバッグです。竹や藤、麻地などさまざまな自然素材のものが用いられ、涼を感じられます。
巾着
小ぶりの巾着(きんちゃく)はカジュアル向きで、着物のほかに浴衣によく合います。
風呂敷について
バッグとは別に、きものを着てご挨拶に行くときなど、箱を包む用に風呂敷を使います。
大型木綿の風呂敷やしぼの高いどっしり重い縮緬の風呂敷など様々な種類があります。包むものに応じて大きくも小さくもなる変幻自在のところが使い勝手がよく、風呂敷の魅力の一つです。丸形の持ち手と組み合わせるとバッグにもなります。
風呂敷の柄付けには無地のほか、日本の模様のあらゆるものが取りいれられており海外にも人気です。
また最近ではエコバックとしてもよく使用され、撥水加工されたアクアドロップふろしきも作られております。
その他の袋物には、上部を風呂敷のように結んで使用する東袋(あずまぶくろ)、お茶席に必要な袱紗(ふくさ)や懐紙(かいし)などをいれる数寄屋袋(すきやぶくろ)などがあります。
まとめ
個性的な着こなしのアクセントにもなる和柄のバッグ。
現在はいろんな種類のバッグがあり、コーデの一つとしての楽しみでもあります。
またカジュアルなら、もちやすい手さげ型で、手作りバッグにチャレンジしてもワンポイントのアクセントになると思います!
きもの姿に配色のよいきれいなバッグを持って、すてきな着物ライフを送ってみてはいかがでしょうか!