男性の和装にも様々な小物があり、男性ならではの独自のものもあります。
男性着物はシックな色柄が多いので小物でおしゃれを楽しんだりもします。
今回は男性が着物を着るためにに知っておきたい基本アイテムや、揃えたい小物などご紹介します。
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男性着物に使う和装小物
男性和装は着物や羽織、襦袢、袴のほかにもさまざまなアイテムがあります。
帯
男性用の帯は、角帯(かくおび)と兵児帯(へこおび)の2種類あり、素材は絹や木綿、ポリエステルがあります。
角帯
角帯は幅が約10cm前後、長さが約400cm前後の厚みのある、固く織られている帯です。
博多織が代表で、その他に紬織や綴れ織、ミンサー織などがあります。
夏帯として透け感のある絽(ろ)や羅(ら)、麻の生地もあります。
角帯の締め方は貝の口結び(かいのくちむすび)が定番です。
一般的によく使われているのは角帯で、格は角帯のほうが兵児帯より上になります。
兵児帯
兵児帯は長さが約380cm前後で、幅が広いやわらかい布状の帯です。着物のほか浴衣に多く使われています。
男性用は絞りの入った兵児帯が代表で、総絞りの高価なものや、端の部分のみに絞りがある端絞りがあります。その他には紬地や、シワが特徴的な楊柳(ようりゅう)などあります。
兵児帯はいろんなアレンジの締め方ができますが、蝶々結びが締めやすく定番です。
履物
男性和装の履物は草履(ぞうり)と下駄(げた)の2種類があります。格は草履のほうが下駄より上になります。
草履
男性用の草履は平底の履物で、表面は竹革で編んだ畳表(たたみおもて)、エナメル製、レザー製、トカゲ革、ホースヘアなどがあります。
また、草履の種類の一つに雪駄(せった)があります。特徴は裏面は牛革をつかい、裏側のかかと部分に金具がついています。
下駄
下駄は底に歯と呼ばれる柱が付いている履物で、2枚歯が一般的です。
桐など木製の素材がよく使われ、裏面の歯の形状により種類があり、代表的な駒下駄(こまげた)のほかに右近下駄(うこんげた)、千両下駄(せんりょうげた)などがあります。
足袋
男性の足袋は白色が定番でどんな着物にも合わせることができます。
礼装には白足袋を履きますが、カジュアルな装いには黒色や紺色、グレー、茶色などの色足袋を履きます。その他に柄足袋もあります。
綿の素材が多く、キャラコやブロード織りなどがあります。その他にナイロン製もあり扱いやすく便利です。
定番の足袋には、こはぜという止め金具がついており、4枚と5枚があります。人気は4枚こはぜです。
浴衣を着用するなら、素足でいいので足袋はなくても大丈夫です。
肌着
襦袢の下に着る和装肌着は、肌襦袢(はだじゅばん)を上に着て、ステテコを下に履くのが一般的です。
肌襦袢
肌襦袢は綿さらしが吸汗性も高く、着物や浴衣など年中使えて便利です。
こだわりが無ければVネックシャツでも代用できます。
ステテコ
ステテコは裾が膝下丈くらいまであるインナーです。和装下着にはステテコのほかに褌(ふんどし)や股引(またひき)があり、祭り姿にもつかわれます。
半衿
襦袢を着用する場合は、衿元の汚れを防ぐために半衿(はんえり)をつけます。
半衿は礼装には白半衿ですが、礼装以外には白は使わず、男性はグレー色や紺色、茶色などの色半衿を着用します。
基本的に色半衿は着物の色に近い無地の半衿を選びますが、最近ではカジュアル用に柄の入った半衿もあります。
生地は絹やポリエステル製などがあり、夏用には隙間がある通気性のよい絽(ろ)があります。
腰紐
腰紐(こしひも)は着物や襦袢の着付けに使用します。腰紐がないと着崩れてしまうので重宝します。長襦袢に1本、着物に1本使用します。
モスリン(毛織物)の腰紐が定番で柔らかく締めやすいので便利です。
その他に男締(おとこじめ)と呼ばれる男性用の伊達締め(だてじめ)があり、腰紐より幅広で絹の博多織などあります。
羽織紐
羽織紐(はおりひも)は羽織に付ける紐で、乳(ち)とよばれる小さな輪に取り付けます。
紐を初めから結んであり、ほどかず着脱するタイプの羽織紐はS字型の金具のS鐶((えすかん)を使います。自分で結ぶタイプは紐先を直接結びつけます。
男性用の羽織紐の種類は、太い組紐状の丸組(まるぐみ)、幅があり平らな平打ち(ひらうち)、紐が1本のタイプの無双(むそう)があります。
羽織紐は房(ふさ)付きが礼装用で、房のないものは普段着用です。組紐は絹が多いですが、ほかにも化繊や天然石の飾りがついたものなどさまざまです。
揃えたい和装アイテム
着付けに必要な和装小物のほかにも、便利でおしゃれなアイテムがあります。
バッグ・袋物
男性用の和装バッグで定番は、信玄袋(しんげんぶくろ)または合切袋(がっさいぶくろ)とよばれる手提げ袋です。口を紐でくくるようにする布製の袋で、革製の伝統工芸品「甲州印伝(こうしゅういんでん)」が有名です。
男性用バッグは和洋ミックスしたバックなど、和物でないものもよく使われています。
扇子
扇子は男性用は女性用より一回り大きいサイズです。
礼装の場合は、竹骨でできた白い扇の末広(すえひろ)が必要です。
扇子は産地によって種類があり、代表的なものは京扇子(きょうせんす)、江戸扇子(えどせんす)があります。
コート
男性の和装コートは、四角い袖で着物を通すことができる角袖コート(かくそでこーと)と、ケープが一体化したとんびコートが防寒着として定番です。
防寒コートはカシミヤやウール素材が使われており、暖かく着こなすことができます。
その他に、雨の日に着る化繊の雨コートもあります。
まとめ
着物はいろいろ揃えるものが多く大変ですが、浴衣など少ない小物でも気楽に始められる和装もあります。
次に着流し、次に羽織や袴とステップアップしていけば自然と使える道具が増えていきますし、慣れ親しむと思います。
日常の小物もとりいれたりしながら、小物合わせを楽しんでみてください!